2018/06/14

Termux上でFDcloneを動かす

2019/05/25 追記

Android 9に対応したFDclone 3.01iがリリースされました。
pkgコマンドでclang, make, ncurses-dev (2019/09/16 statさんの指摘により修正。2019/07の終わりに*-devなパッケージは無くなりました。)とそれらが依存する必要なパッケージをインストール後、makeコマンドでコンパイルできます。

2019/09/16 追記

ncurses-devに含まれているヘッダーファイルなどはncursesのパッケージに含まれるようになりました。
また、ncursesはTermuxの初回起動時にインストールされるので、FDcloneのコンパイルに追加で必要になるパッケージはclang, make (とこれらが依存するbinutils libffi libllvm ndk-sysroot) になります。

2019/09/16 追記ここまで

以下は古い情報です。

2019/05/25 追記ここまで


Termux上でFDcloneを動かそうとした場合、TermuxのAPTリポジトリにFDcloneは無いので自前でコンパイルする必要があります。
makeコマンド一発でコンパイルできればよかったのですが、FDcloneのInstallにもある通り、FDcloneはAndroid 4.xまでの対応となっており、Android 5.0からのサポートされた64bit環境でのコンパイルには対応していません。
ソースを修正してみたところ、少しの修正で済んだのでパッチを上げておきます。

Termuxのバージョン: 0.60
FDcloneのバージョン: 3.01g
端末は
Xperia X Compact (Android 8.0.0 (CPU ABI: arm64-v8a))
Android エミュレータ (Google Play Inten x86 Atom_64 System Image API Level 28 Revision 3)
でコンパイルし、FDcloneが起動するところまで確認しています。

パッチ FD-3.01g-android-termux.patch

FDclone コンパイル手順

コンパイルに必要なパッケージをインストールします。

$ pkg install clang make ncurses-dev

clangを動かすにあたり必要なパッケージ (binutils, libandroid-support-dev, libffi, libllvm, ndk-stl, ndk-sysroot) もインストールされます。

FDcloneのページからダウンロードしたFD-3.01g.tar.gzを展開し、

$ tar xf FD-3.01g.tar.gz

パッチを当てます。

$ patch -p1 < FD-3.01g-android-termux.patch

FDcloneのソースのあるディレクトリに移動してコンパイルして

$ cd FD-3.01g
$ make CC=clang PREFIX=$PREFIX CONFDIR=$PREFIX/etc

インストール。マニュアルは不要なので、バイナリのみインストールしています。マニュアルもインストールする場合は install-bin を install にします。(2019/05/08訂正)

$ make LN="ln -s" install-bin

2019/05/08 訂正
マニュアルもインストールする場合はMANTOPの場所を指定し、install-manを追加します。

$ make LN="ln -s" MANTOP=$PREFIX/share/man install-bin install-man

2019/05/08 訂正ここまで

Android 6.0からハードリンクの作成はできなくなっているのでlnコマンドにオプション "-s" を追加してシンボリックリンクを作成するようにします。
これでFDcloneを動かすのに必要なファイル(fd, fd-cat.C, fd-cat.ja, fd-dict.tbl, fd-unicd.tbl, fdsh)が /data/data/com.termux/files/usr/bin/ にインストールされます。


2018/06/15 追記
FDcloneを起動した状態での上下のスワイプはカーソルの上下になるので、Google 日本語入力のように左右のカーソルキーがあるソフトウェアキーボードを使用すれば、ハードウェアキーボードが無くても結構使えます。

2018/08/29 追記
Google 日本語入力の場合、カーソルキーのフリックでカーソルの上下もできることを教えていただきました。


2018/08/15 追記
2018/08/11にリリースされたFDclone 3.01hですが、FD-3.01h.tar.gzを展開したディレクトリに移動後、patchコマンドのオプションを "-p2" に変更しパッチを適用すればコンパイルできます。

$ tar xf FD-3.01h.tar.gz
$ cd FD-3.01h
$ patch -p2 < ../FD-3.01g-android-termux.patch
$ make CC=clang PREFIX=$PREFIX CONFDIR=$PREFIX/etc
$ make LN="ln -s" install-bin

1 件のコメント:

  1. 情報とても助かりました、ありがとうございます。
    一点だけ変わってるところがありました。Termux ではパッケージ名に -dev を付けることを止めたそうです。そのため ncurses のインストールコマンドは pkg install ncurses になります。
    https://wiki.termux.com/wiki/No_more_-dev_packages

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